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ここではモノが感じる、人とヒト、人とモノのお話を紹介します。

デザインのデザイン

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デザインとはどういうことなのかを考えさせられる内容だった。

目の前にコップがあるとして、「コップをデザインして下さい!」と言われたら、戸惑ってわからなくなる。
なぜこの形なのか...、なぜこの深さなのか...、いろいろ考えて判らなくなる。。。

それがデザインの第一歩であるとこの本は言っている。
判らなくなったからコップをより注意深く考えて、リアルに感じ取るようになる。
確かにそうでなければ「コップはコップ!」で終わっているだろうな...と思う。
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トイレットペーパーをデザインした人の話でも、芯の部分を四角くすることによって、省資源や省スペースにも貢献する。もちろん積み上げられた見た目も、スマートでスタイリッシュになり、今までにない新しさを感じる。

デザインとは単に新しくつくる技術や数奇な物をつくりだす事だけを言うのではないと、作者の原さんは言っている。
見慣れたものを未知なるものとして再発見できる感性も創造力で、無限にあるモノの見方で、まだ発見されていないモノを目覚め、活性させる事で認識を肥やすことになる。
それによって、人とひと・ヒトとモノの関係を豊かにして、形や素材の斬新さで驚かせるのではなく、普通の生活の隙間からしなやかで驚くべき発想を次々に取り出す独創性こそデザインなんだということを言っている。
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本を読んで、初めて美容師として働き出したとき先輩に、「常になぜなのか?という疑問を持って働け」とよく怒られたのを思い出しました。
その意味が美容師としての、ヘアーデザイナーとしての第一歩なんだよ!と言われていた事を改めて思い出した......小難しい本です。。。

新しい環境を迎える皆様にオススメの一冊です!