ここではモノが感じる、人とヒト、人とモノのお話を紹介します。
奥飛騨にある新穂高温泉。その温泉郷の中にある、蒲田川の川沿いに佇む創業80余年にもなる旅館「槍見館」。
僕は「日本の秘湯」という言葉を聞いた時に、山、川、木造の建物、囲炉裏、岩の露天風呂...などをイメージします。
そんな僕の秘湯のイメージをすべて満たしてくれる旅館でした。
まず、懐かしく温かみのある木造のつくりで迎え入れ、囲炉裏の間で暖かいお茶とその地方の和菓子を味わう。そして川沿いにある大きな岩の露天風呂に行き、山間の澄んだ空気を胸いっぱいに吸い込む。その後は、体の芯まで温まる美味しい地酒を飲みながら、山菜や飛騨牛の昔懐かしい料理を堪能する。
心も体も癒やされ、また満足感に満たされていく時の自分の気持ちは計り知れないくらい心地よいものでした。
『川の清らかな音色を聞きながら、木の温もりの中で"いつかどこかで・・・。』
と、懐かしくも緩やかな時を過ごし、いつもと違う自分の中にあるモノを感じさせてくれる場所でした。