ここではモノが感じる、人とヒト、人とモノのお話を紹介します。
ドイツ語で『花』を意味するブルーメ。 滋賀県日野町にあるブルーメの丘は、その名のとおり花畑や、ドイツの田舎町、農業などをテーマに作られた農業公園です。季節ごとに様々な花が咲き、たくさんの動物達ともふれあえる広場や、体を使って遊べる施設などもあり、ほのぼのとしたひと時を過ごせるテーマパークだと思います。
その中に少し違った空間を作り出している、安藤忠雄建築の織田廣喜ミュージアムがあります。 館内は織田廣喜さんが電気の無い自然光の中で作品を描いていたのを尊重して、安藤忠雄さんは自然光だけで人工照明は一切使わない美術館を作りました。小さな池のほとりにあり、日の高さによって絵の印象も異なって見える「日没閉館」の美術館にしたそうです。
赤い帽子をかぶった少女像のメルヘンチックな人物画で知られる織田廣喜さんの作品集は、安藤忠雄さんの建築によって柔らかい光をうけ、より一層作品の印象を際立たせる・・・2人の作家が作り出す、素敵な空間に僕達は酔いしれる事が出来ました。
そのような心地良い場所も、去年に閉館していて残念ながら入る事は出来ず、入り口に落ちていた枯れ葉を見たときに、すごく寂しい気持ちになりました。
しかし、そんな寂しい気持ちも忘れさしてくれるくらいブルーメの丘は、今の季節は気持ちがよく、変形自転車やゴーカート、アーチェリーやパターゴルフなど、今の暮らしの中ではなかなかしないような遊びをして、自分達が子供の頃に友達と自転車で競争したり、スポーツなどで夢中になって遊んだ頃を思い出しました。
自然のある場所に綺麗な花が咲き、太陽の下で体を動かして過ごす日を作り、少し子供の頃に戻ってみる・・。そんな日をこれからも大切なモノとして思っていきたいと思います。