ここではモノが感じる、人とヒト、人とモノのお話を紹介します。
自然と芸術、スポーツを備えた、岐阜県の養老公園。その一角に、現代美術作家の荒川修作と詩人マドリン・ギンズのプロジェクトを実現したテーマパーク、養老天命反転地があります。
ここは、視覚的な錯覚を体全部を使い感じる事で、肉体を再認知させる為の場であります。
入るとまず、いちばん高い所から見る景色が、その敷地内を一望できるので、それがまた気持ちが良く、爽快な気分になれます。しかし、そこから一歩立ち入ると、デコボコで不規則に傾斜のついた回遊路をバランスをとりながら歩き、迷路のような壁に囲まれた室内を手探りで歩くことになります。たくさんの傾斜や錯覚からか、自分の五感だけが頼りなっていくので、一歩ずつ慎重に歩いていく。そして、いま自分がどこにいるのかを確認する。
遠近感覚も少しずつなくなっていく気もするけども、バランスを保とうとする・・・・・。
そんな事を繰り返し歩いていると、場所によって見える景色も様々で、四季折々の植物も堪能できる。
まさに自分の体を全部使って感じる事で、人間のチカラを再認知させられるモノがたくさんあり、また大切な場所が増えた気がします。