ここではモノが感じる、人とヒト、人とモノのお話を紹介します。
昔から変わらない歴史と文化、そして自然。それらの昔から大切に残されてきたモノ達と、今の文化が素敵に融合して、これからの歴史となる新しいモノを感じれる街、鎌倉。
古いモノと新しいモノがうまく混ざったその町は、僕にとって癒しでもあり刺激的な町でした。
先祖のお墓参りが目的で行った鎌倉は、東京から約1時間で着く、山と海に囲まれた小さな町でした。
その山側には昔から歴史のある多くのお寺などが点在しており、そこから海に向かって駅や商店街が伸びていました。まず初めにお墓参りに行ったときに感じたことは、その雄大な霊園の大きさにびっくりしました。バス停2個分の間が霊園という大きさで、久々のお参りに来た僕には迷子になるくらい大きな墓地でした。しかしその大きな墓地も綺麗に整備されており、眺めの良い墓地で先祖にお祈りをしていると、何か不思議な力で心が洗われる想いに感じました。
次にお寺を探索したのですが、竹の庭が綺麗な報国寺、年中お花の綺麗な瑞泉寺、そして鶴岡八幡宮。京都の綺麗に整備されたお寺も好きで良く行く僕ですが、また違った昔からの時代を感じれる鎌倉のお寺は、僕にとって神聖な場所のように感じました。
地元の人に大切に守られ、またその人達を守ってきたそのお寺は、古くて小さいのが多いのですが、何か不思議な力の感じれる場所ばかりでした。
今度は商店街や街中に足を伸ばすと、昔からの町家や、長屋に中庭のある古い建物に、可愛い雑貨屋のお店や飲食店、そして古びた喫茶店などが点在していました。
印象に残ったのは喫茶店の多さと、その喫茶店に来ている人の多さにびっくりしました。大阪ではカフェやレストランの影に隠れているような印象の喫茶店ですが、鎌倉では逆で喫茶店がみんなのコミュニティーの場所として活用されていました。
そこには無愛想に座っているおじさんが居たり、若いアルバイトの人が居たり、年配のおばさんが働いていたりと、いろんなタイプの方が働いており、お客さんとの楽しくも静かな落ち着いた時間を、共に楽しんでいるように見えました。それにしても、イワタ喫茶店のホットケーキは本当に美味しかったです。
海沿いと街中の家の間をくぐるように走る江ノ電は、風景は綺麗で家との距離感もかなり近く、普段では考えられない家と電車の距離にびっくりしました。「・・・ここに住んでいる人は気にならないのだろうか?」と考えてしまう僕は、都会の常識に囚われているのだな。。。と、一人で考えながら見ていました。
電車自体は昔からの江ノ電のイメージとは違ったのですが、そこから見える風景は変わらないモノと思えました。
その日は鎌倉から少し足をのばして、静岡県の伊東の方にある「ホテル海」に泊まったのですが、そのホテルはどの場所からもパノラマの海が見えるのが特徴のホテルでした。
1階にあるギャラリーには伊東の地域で活躍している作家さんの作品が展示していたり、海の日などの記念の時には、ライブイベントなどを企画していたりと、楽しめる要素もたくさん詰まったホテルでした。部屋の窓には一面海の世界が広がっており、部屋に置かれている双眼鏡を覗くとイルカ等が見えるようです。僕は残念ながらイルカは見つけることができなかったのですが、海の音を聞きながら何も考えずに無心で海を見ている時間は、僕にとって贅沢でもあり安らげる時間でした。
昔ながらの歴史と文化、そしていろんな人達が表現する場所として栄えている鎌倉。
次は観光客の少ない時期にゆっくりと鎌倉に流れる時間を感じに行きたいと思う、そんな場所でした。