ここではモノが感じる、人とヒト、人とモノのお話を紹介します。
靭本町にある異国情緒溢れるバール、"BALTHAZAR"
2年前の夏の終わりにオープンしたバルタザールは、昼はサンドイッチにカフェ、夜はワインと有機野菜をふんだんに使ったフードを楽しめる、素敵な気持ちの良い場所です。
オーナーの三原氏が好きなイタリアとフランスの国境の町"マントン"。その町のバールをイメージして作られたお店は、自分達でつけたタイルや温かみのあるライト、そして無造作に置かれている美味しそうな野菜が、茶色の木で出来た落ち着いた雰囲気の空間を柔らかく彩っています。
その可愛く陳列されている野菜達も、三原氏の実家がある島根県や京田辺の自家農園で採れた無農薬の野菜達で、形や種類はいろいろですが、彩りも綺麗で食べると野菜本来の旨みと甘味を感じるモノばかりでした。僕はその季節の野菜を使った温野菜と写真にも写っている前菜盛り合わせがお気に入りです。
バタバタと忙しく働いた後にバルタザールに行くと、大きく開いた窓から流れてくる夜の気持ちの良い風を感じながら、美味しいワインとオーナーのこだわりの感じる美味しいごはんを食べて、ゆっくりと気持ちの良い時間を過ごしていると、まるでどこか遠くに来ているような感じに思う時があります。その時間も、気さくで愛嬌のある三原兄とクールで男前な三原弟との楽しく優しい会話が、よりいっそう素敵な時間にしてくれるように感じます。
時々、実家のお父さんが採った魚などの旬のものが入った時は、「鯛祭りです!」っとHPに告知して、旬の料理を出してくれたり、個々の関係を大切にしてくれるお二人なので、2回目には常連のように喋りかけてくれたり、気持ちの良いサービスを受けれるのも楽しみの一つのように感じます。
僕にとって人の温かさと季節を感じれる美味しいモノを食べれる隠れ家的な存在の場所、BALTHAZAR。
これからも仕事帰りに一人でふらっと訪れて、三原兄弟と楽しい時間を過ごしたいと思う場所です。
mono.lifeの始まりのきっかけをもらった月乃音。
茶文化の残る国の風習や暮らしの中から、毎月旅をするようにお茶を楽しみたいという想いからスタートした月乃音。
先日、JR野田駅の近くに引越しをした月乃音に、スタッフ3人でお邪魔して来ました。
スタッフの一人が、「オシャレなおばあちゃんの家みたい。」とささやいたその空間は、古い一軒家を旦那様と一緒に改装してつくった素敵な空間でした。
その昔ながらの家の中は、渡辺さんと旦那様の好きなモノとこだわりを強く感じる素敵な空間で、木の門を開けて一歩家の敷地に足を踏み入れると、お二人の素敵で心地よい世界観に引き込まれ、気がつくと時間が過ぎているような気分になりました。
渡辺さんに「なぜ北堀江から野田に引っ越したのですか?」っと聞くと,
「騒がしい空気がストレスだったの。今は凄く静かで気に入っています。」
その言葉のとおり、静かなその空間は、シトシトと降る雨の音しか聞こえず、またその突然の雨も渡辺さんが、「雨の湿気でお茶の香りが充満して好き。」っと言うように、気持ちのよい空気が流れていました。空間や流れる空気、そして素敵なモノや美味しいお茶、この月乃音で味わえる時間の全てが渡辺さんの好きなモノでありこだわりなのだと改めて感じたように思います。そしてその時間をじっくりと味わえるように時計は気にせずにという渡辺さんの想いから時計は置かれていませんでした。
この日は、4種類の葡萄と生姜を絞ってつくられた葡萄蜜汁から始まり、中秋節のお話を聞きながら菊の花びらの浮いた中国の緑茶を味わい、最後は高山で取れる台湾の青茶を頂きました。お茶についての歴史や文化の話は、渡辺さんの心地よい優しい声を伝って自分達の中に入ってきた様に感じ、少しは自分も中国茶に触れることができたように感じました。
中国で中秋節にいただくお菓子の月餅、そして台湾人の方が作った手作りの肉まんも頂きました。どれも本当に美味しく、帰り際には「飲んだお茶が欲しいのですが。。」っと言い出し、家では一度も入れたことのない中国茶を購入する始末でした。。。。
今月は月をテーマに一筆書くという催しもしていたので、とりあえず3人で書いてきました。しかし来月から展示されるという3人の一筆は・・・。「展示されたら営業妨害なので止めてください!」っと渡辺さんに言うようなモノしか出来ませんでした。
新しい装いでスタートした月乃音。
あの古い木の門の中に広がる素敵な空間の中で、そこに流れるゆっくりとした心地よい時間を楽しみながら、美味しいお茶を頂き、渡辺さんの優しい声で歴史や文化の話を聞かせてもらう。そんな素敵な場所でした。
今回は空間の写真はなるべく少なくしています。
中庭に植えてある1本の梅の木、置いている茶器や照明など、門を開けたときに感じるあの感動を皆様も是非感じてみてくださいね!